はぜにっき

日記です。(毎日更新ではない)

鼻中隔湾曲症の手術を受けました

なにこれ

鼻の、左と右の穴の間にある軟骨がめっちゃ曲がっている病気こと、鼻中隔湾曲症 を手術で治したレポです。
手術を決める前にGoogleで手術や術後について結構調べていたんですが、体験を書いている人がそんなに多くないので書いてみることにします。

※ この文章は @haze_it_ac の体験談です。正確性は保証しません。他の人の場合、同じ病院でも異なる診断や方針、術後の症状になる場合があります。また、方針は病院によっても大きく異なります。受診した病院の医師の問診結果や、医療関係者の意見を優先してください。なお、筆者は医療従事者ではなく、医学や薬学に関する専門知識は持ち合わせていません。

3行まとめ

  • 鼻が通るようになり花粉症の時期でも鼻呼吸ができるようになって快適でやって良かった
  • 術後1週間はくっそしんどかった
  • 人によって症状の強弱や特徴、リスクが違うから参考程度に読んでください

目次

鼻中隔湾曲症とは

上述にもある通り、鼻の穴を隔てている軟骨が曲がっている病気です。
身体の成長の途中で(曲がる人は)曲がっていくらしいです。
多少曲がっている人が多いそうで多少なら気にならないみたいなんですが、曲がりが酷いと呼吸に影響が出て、鼻中隔湾曲症という名前が付く、感じみたい。
病気そのものについてはぐぐればたくさん解説があるので、適当にぐぐってみてください。

www.hiroi-jibika.jp

レポート

術前の症状と気付いたきっかけ

症状1: もともと私は鼻詰まりになりやすく、花粉症や風邪で鼻水が多少出るだけで鼻が詰まります。歌っていると鼻声にすぐなったりもします。
症状2: ここ数年は落ち着いていますが、鼻血も頻繁に出る方でした。
症状3: また体調が悪い時は軽いいびきをするらしく、寝ている時に口呼吸になっていることがあります。

ここ数年はアレルギー性鼻炎(花粉症)になり、春はずっと鼻が詰まった状態で暮らしていました。
耳鼻科でネプライザーをしたり経口薬を飲んだりしていも改善されず、根本的な解決策を探して複数の耳鼻科を巡っていたところ、触診により鼻中隔湾曲症の疑いが出たことが今回の手術のきっかけとなります。

※ これらの症状は みんなそういうものだ と思っていたんですが、みんなそういうものじゃないことがわかりました...

(疑いが出たのが12月初旬。翌週に紹介状で大きめの病院に行っています)

検査

その耳鼻科だと診断の確定や手術の段取りができなかったため、区内の大きめの病院への紹介状を書いていただき、検査を行うことになりました。

レントゲンやCTを撮り、診断の確定。及びカメラにより粘膜の状態や左右の穴の具合を見てもらったりします。
(※ 通院のたびに鼻の穴に細いうねうねするカメラを突っ込まれます。慣れます)
結果、両鼻の穴にかなり細くなっている部分があること、それが手術で改善できることがわかり、手術を受けることができるようになりました。
検査・診断は全体で2時間程度掛かりました。

手術はしなければ死ぬタイプの病気ではないため、診断後に手術をする、しないを選ぶことができます。(もちろん放置したら死ぬタイプの病気でも選ぶことができますが...)
そこまで症状に苦しんでいない人や、声の仕事をしており声質を変えられない人は受けない選択をすることが多いそうです。

手術をする選択をした場合は医師と日程調整をし、手術の説明を聞いたりします。

入院、術前

入院が決まってからは喫煙不可(喫煙者ではないんですがかなり強く言われました)。お酒も手術数日前からは控えてね、とのこと。

病院によって局所麻酔で手術をするか、全身麻酔でするかが異なるそうで、全身麻酔の場合は、事前に歯医者に行って歯や歯茎の状態を確認する必要があります。
全身麻酔だったので招待状を書いてもらって近くの歯医者に行きました。
全身麻酔時に口から管を入れたり出したりするんですが、その際に弱った歯があると欠けたり、歯茎が弱いと歯が抜けたりする事故が起きるらしく、そのリスクを減らすために歯医者へ行く必要があるらしい。怖い。)
(術後の様子を思い返すとあの状態ですぐ家に帰るのは無理そうだったので、全身麻酔+入院で良かったなと思っています)

あとは、入院手続きをしたり、説明を聞いたり、色々。

入院する日にPCR検査を受けて(これは多分今はどこでも受けないといけないのではなかろうか)陰性だったら入院。
全身麻酔のため前日の夜から絶食でした。
病院食は美味しかったんですが量が全然足りなくて辛かった...

手術リスクの説明・手術

リスクは全身麻酔だと必ずある肺炎とか諸々の合併症・偶発症の他に、鼻中隔湾曲症の手術特有のものがあり、手術を受けるor受けないの選択の前や、入院時、手術前に説明を受けます。
患者の状態や医師の腕や運次第ですが、治り切らなかったり、鼻中隔に穴が空いたり(!)(あとから閉じる施術もあるらしいけど)、鼻が低くなったりする可能性があるみたいです。

全身麻酔なので術中は記憶もないし痛みも無いですが、術後に頭が痛かったりふらついたりする症状が出ました。

術後の状態と症状

手術中に、両方の鼻の穴に、穴の形を固定するためのでっかいプレートを奥に入れ、更に鼻の一番奥まで薬やガーゼ/綿などをパンパンに詰め込まれます。
当然術後は鼻が詰まっていて、口呼吸です。
なお傷口からじんわり血が出続けるので、定期的に鼻の穴の一番手前の綿球を取り替える必要があります。地味に面倒でした。

口呼吸に慣れないうちは息苦しいのと、プレートと綿等の圧迫により鼻の奥が常に痛んでかなりしんどいです。慣れるまでは寝られない、寝ても口呼吸なので口内と唇が乾燥でおしまいになる、など...。
あとめっちゃ口の中が血まみれになります。手術直後は固まった血と鼻水が口の中に大量に残っているので動けるようになったらすぐうがいをすることをおすすめします。

鼻の奥まで詰め込まれたガーゼは退院前(手術翌日)に全部取ってもらえます。鼻の奥から濃い血の色のガーゼがすごい量出てくる。
鼻の手前の綿球と、プレートは付けたまま退院です。

頭痛と呼吸が浅いのが続いていて退院の説明を聞いたり会計処理をしたり歩いたりするのが大変。

退院後

退院後は一ヶ月ぐらい週1で通って鼻の穴の掃除、状態確認をして、薬の処方を受けていました。

軟膏を塗った綿球を自宅で定期的に取り替える生活をします。術後の状態次第ですが、2~4週間ぐらいは綿球を付け続ける生活になるそうです。綿球を付けるのは主に乾燥対策らしい。
数日すれば口呼吸は慣れてきて寝られるようになるかと思います。寝る時にマスクを付けると口が乾燥しづらくなって良かった。あと加湿。(1月上旬に手術しています)
ご飯を食べる時だけ息ができなくなるので綿球は外していましたが、手術の影響で嗅覚がほとんど無かったので繊細な香りの食べ物は少しの間やめたほうが良さそうです。

手術の一週間以降にプレートを外すんですが、くっそでかいプレートがぬるっと出てきて面白いです。
圧迫感がなくなって、まだ術後の腫れや炎症が残っていますが普通に鼻が通るようになります。すぐ綿球を付けるので鼻呼吸はできませんが...

術後が悪くなければ二週間で飲酒解禁、運動解禁。あと鼻洗浄がスタートです。(調べていると鼻洗浄の開始タイミングは病院によってかなり差がありそう)
ちょうど手術の二週間後にトリュフパスタを食べてワインを飲んだんですが、トリュフの香りはわかりましたが、ワインはあんまりわかりませんでした。その程度の嗅覚具合です。

三週間後に鼻洗浄をしつつ、綿球を取った生活に戻ります。綿球を付けなくても良い代わりに綿棒で鼻の粘膜に軟膏を塗りたくります。

一ヶ月後にはかなり良くなって、嗅覚も大体戻り、軟膏も(なくなったので)つけなくなり、明らかに術前よりも鼻が通った生活になります。やったね。
一個だけカサブタがずっと骨の近くにへばりついていて、鼻の穴にハサミをねじ込まれたりしましたが、それ以外は特に問題なく過ごすことができるようになっていました。

現状、術前との変化 と今後

手術後2ヶ月経った今は炎症も収まり、特に後遺症もなく、息を吸うだけで術前より鼻の空間が広がったことがわかるようになりました。
手術一ヶ月半後から花粉症になり、鼻水は出るんですが鼻が詰まることが無くなりました。
花粉症があるので快適...ではないんですが、手術してよかったと自信を持って言える程度にはマシにはなっています。

いびきが無くなったかどうかは夜一緒に寝る人がいないのでわかりません。寝起きの喉の痛みが無いからなくなった気がしますが...。

また、昔は頻繁に起きていた、歌っている途中に鼻が詰まる症状がなくなりました。
声質は期待していたほど変わりませんでしたが、しいて言えば低音域が安定した気がします。

通院は1ヶ月ごとになり、炎症を抑える薬も飲まなくて良くなり、今は花粉症の薬だけ飲み続けています。
まだ暫く通院は続くそうです(一年後ぐらいが最後らしい)。

最後に

参考になりましたでしょうか。

何度か記載しましたが、人によって、病院によって取れる策も方針も違うので、こういう一例があるという認識で置いていただけると助かります。
みなさんも良い鼻ライフをお過ごしください。